国民年金法




 法16条の2(調整期間)からの出題でした。厚年と同様、平成16年改正箇所を問われています。
 政令により調整期間の開始年度が平成17年度とされましたが、既に調整期間に突入していること
 から、チェックの重要度が薄れた感は否めません。条文どおりの出題なので難問と言えないかも
 しれませんが、1年目の受験生の場合は、特に苦労されたと思います。逆に、2年目以降の受験
 生にとっては、昨年の受験時に改正箇所ということで1度は目にしているので、なんとか3点は確
 保できたのではないでしょうか。そういった意味では、救済は微妙。



 昨年に比べ細かい箇所からの出題が減りましたが、基本事項をひとひねりした出題が多くなって
 いるため、全体としては、一段レベルの上がったところで正確な知識が問われています。
 何とか5点以上は採っておきたい。救済の可能性は低い。



 【問4】
 次の記述のうち、正しいものはどれか。

 A.積立金の運用は、厚生労働大臣が、国民年金事業の運営の安定に資する目的に沿った運用
   に基づく納付金の納付を目的として、年金積立金管理運用独立行政法人に対し、積立金を預
   託することにより行う。

 B.自動二輪車でヨーロッパ大陸横断中に行方不明になり、その者の生死が3月間分からない場
   合には、行方不明となったその日にその者は死亡したものと推定される。

 C.保険料の滞納があるときは、納付義務者に対し督促状を発することができるが、督促状により
   指定する期限については、督促状を発する日から起算して14日以内と定められている。

 D.死亡一時金ならびに脱退一時金に関する処分に不服のあるものは、社会保険審査官に対し
   て審査請求をすることができる。

 E.昭和36年4月1日から昭和61年3月31日の間の20歳未満又は60歳以上の厚生年金保険の被
   保険者期間は、合算対象期間とされる。

 【解答・解説】

 B・C・Dを誤りと判断するのは難しくなかったと思います。残ったAとEで迷ったかもしれません。
 Aは、平成18年4月施行の改正箇所「積立金の運用」からの出題。一見、正しいように思ってしまい
 がちですが、最後の「預託する」の部分が誤りで、正しくは「寄託する」です。
 「ここが出る!平成18年度本試験直前対策」ズバリ的中!でした。
 一言でいうと、積立金は給付財源の備蓄なので、いってみれば給付の予備財源です。平成16年
 に大改正が行われましたが、給付と負担のバランスが大きな課題であることに変わりはありませ
 ん。引き続きチェックを怠らないようにしてください。

 解答:E