健康保険法



 任意継続被保険者の保険料の前納(法165条他)、被保険者証の返納(則51条)からの出題。
 少し面食らってしまった受験生もいるかもしれませんが、冷静に考えれば5問中3問は得点でき
 たのではないでしょうか。救済が入る確率は低いと思われます。



 例年とはかなり変わった形での出題が多く見られました。難易度も例年より高かったと思います。
 ただ、5択の中には、容易に正誤が判断できるような問題もあったので、2問に絞るところまでは
 できたけれども・・・といった受験生が多かったのではないでしょうか。
 とは言っても、基本事項をおさえていれば、4〜5問は取れる問題だったかと思います。問2が正
 答なしで全員正解となったため、救済の可能性は低いと思います。
 


 【問1】 保険者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 A 全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得
   及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(任意継続被
   保険者に係るものを除く。)並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。

 B 全国健康保険協会は、毎事業年度、財務諸表、事業報告書及び決算報告書を作成し、それ
   らについて、監事の監査のほか、厚生労働大臣の選任する会計監査人の監査を受け、それら
   の意見を付けて、決算完結後1か月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を得なければな
   らない。

 C 政府または地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、全国健康保険協会の役員となる
   ことはできない。ただし、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りではない。

 D 健康保険組合の監事は、組合会において、設立事業所の事業主の選定した組合会議員及び
   被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ一人を選挙することにな
   っており、監事のうち一人は理事または健康保険組合の職員を兼ねることができる。

 E 健康保険組合において、収入金を収納するのは翌年度3月31日、支出を支払うのは翌年度
   の4月30日限りとする。


 【解答・解説】

 A ○ (法5条第2項)
   「ここが出る!平成22年度本試験直前対策」ズバリ的中!

 B × (法7条の28第2項)
   決算完結後「2か月以内」に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
   「ここが出る!平成22年度本試験直前対策」ズバリ的中!

 C × (法7条の13)
   ただし書の部分については、規定されていない。

 D × (法21条)
   監事は、理事又は健康保険組合の職員と兼ねることができない。

 E × (令19条)
   
収入金を収納するのは、「翌年度3月31日」ではなく、「翌年度5月31日」である。