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白書の一般非常識!の部 −厚生労働白書(33)−

今回は、平成24年版厚生労働白書から「社会保障の誕生〜現在に通じる社会保障制度は、近代社会・産業資本主義社会の形成を前提として必要とされるようになった〜」についての出題です。厚生労働白書は本試験において、選択式で出題されることが多く、みなさんご存知のとおり、1科目あたり5問の出題のうち3点以上得点しなければなりません。選択式は、択一式と違って一連の文章問題ですので、1箇所間違ってしまうと総倒れになることが多く、「流れ」を掴んでおくことが足元をすくわれない一番の対策となります。今回の一般非常識対策に続いて会員専用非常識では、さらに続きをみていきますので、会員の方は必ずチェックしておいてください。

文中の【 】で囲った部分は選択式囲っていなくて色文字になってる箇所は択一で問われる可能性がありますので、よく確認していきましょう。

 

現在に通じる本格的な社会保障制度は、18世紀以降の近代社会・【産業資本主義】社会の形成と発展を前提として必要とされるようになった社会的な仕組みであるといえる。

近代以前の封建制や絶対君主制の社会においては、多くの人々は農業などを営み、労働も生産も自給自足の性格が強かった。また、人々は、生まれ育った土地を一生の生活基盤とし、家族、親族などの血縁や近隣の人々との地縁をベースに支え合いながら生きてきた。こうした人々の生活は、【個人の自由】を重視する観点から、血縁、地縁や同業者のつながり(職縁)を単位とする中間団体による統治の機能を弱め、個人を国民として国家と直接結びつける「【国民国家】」(国民の一体性に基づくとされる主権国家)の成立や、【産業革命】を契機に大きく変わっていくこととなる。近代社会は、【国民国家】の成立、科学技術の発達等と合わせ、【産業資本主義】の社会であることがその特質となっている。

【産業資本主義】の社会の主な特徴としては、
(1)機械や原材料などの生産手段の私有が認められている(【私有財産制】
(2)利潤の追求を目的とした自由競争が行われている(【市場主義】
(3)多くの財は、市場で売るための商品として生産され、労働力も商品となっている(【労働力の商品化】
という3つが挙げられる。

18世紀後半の英国における【産業革命】を契機に始まった【産業資本主義】の社会では、工業化が進展し、多くの人々が農業などの自給自足的に働いて生計を維持する社会から、商品を生産する工場などに労働者として雇われ、働いて得た所得で生計を維持する社会に変化した。

このような社会では、労働者は、自己の労働力を自由に売買できる対象とするために、家族、親族(血縁)や生まれ育った土地などの共同体(地縁)の関係から一定程度独立している(縛られていない)ことが求められる。こうして、近代社会の人間像は、おおむね16世紀以降から始まった人権思想の発展、浸透に加え、【産業資本主義】の形成と発展のプロセスの中で、「自立した個人」となっていった。

一方、様々な事情により自立できない人々に対しては、救貧施策が講じられた。【産業資本主義】の社会では、企業が潰れたり、解雇されれば失業してしまい、また、けがや病気などで働けなくなった場合、労働者は所得を得られなくなる。

その一方で、労働者が血縁や地縁の関係から一定程度独立した結果、それら血縁や地縁で結ばれた人間関係を基礎とする支え合いの機能は、近代以前の社会と比べて希薄化しているため、個人にとって、生活が立ちゆかなくなってしまうリスクは大きなものとなる面があった。また、産業資本主義の社会では、労働力の商品化の結果、モノやサービスの生産が「使用者−労働者」の関係を軸に展開するようになる。

近代以前の社会と異なり、労働者は自己の労働力以外に機械や原材料などの生産手段を持たない。生産手段は使用者(資本)によって所有され、労働者はそれを借用しながら自己の労働力を提供する。この関係の下では、自ずと労使の力の差が生じる。使用者に比べて力の弱い労働者は、【低賃金】【長時間労働】という劣悪な労働条件を強いられ、【解雇】のリスクにさらされるようになる。過酷で貧困な生活を送る労働者は増え、労働問題が大きな社会問題になっていった。

労働者たちは、同業者の間で【相互扶助的組織】を設けるなどして生活上のリスクに対応してきたが、これらの組織に加入できたのは、経済的に多少の余裕のある熟練労働者などに限られ、多数の非熟練労働者などは、それらの組織に加入することができなかった。

 

ご理解は進みましたでしょうか。
今回は、「社会保障の誕生〜現在に通じる社会保障制度は、近代社会・産業資本主義社会の形成を前提として必要とされるようになった〜」について、厚生労働白書の重要ポイントを確認しました。会員専用非常識では、さらに引き続いて確認していきます。

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